「ひとまず先の未来」2020年が到来-「改元」という体験から見えたもの

どうも、英司です。
昨年は貴重な体験も多く、数え切れないくらいの思い出ができた一年でした。本当にお世話になりました。そして、いよいよ2020年が始まりました。

ふと、2019年が始まる時に抱負として掲げたことを思い出したので、改めてそのエントリを読み返していました。

以下、一部を引用します

いよいよ始まった2019年ですが、今年のテーマを漢字一文字で表すとするなら…


「局」


という漢字を意識していきたいと思っています。


よく使う言葉に「大局観」というものがあります。冒頭でも述べた通り、仕事で求められる能力は20代の頃とはやはり変化してきています。


そんな中で必要なものがまさにこの「大局観」というものだと思います。
あとは「局面」なんて言葉も耳に馴染みがありますね。


何か物事が大きく動くとき、という意味だと思いますが、こういう場面では必ず「選択」が迫られます。その瞬間に、適切な選択をできる準備をちゃんとしているか?と聞かれたら、なかなかYESとは言えないのが正直なところです。


そんなわけで、2019年はこの「局」という漢字を意識していければと思います。

2019年のテーマとした漢字は「局」だったようです。今、その「答え合わせ」をしてみて思うのは…まぁ、目標としては非常に良い線を突いていたけど、実践できたかどうかは微妙、と言った感じでしょうか(笑)

実際、2019年を漢字であらわすと

大局観とは、なかなか自分にはまだ難しい目標だったなと思います。自分で自分を客観的に見ることや、更にその上を行き、自分や他人、環境を俯瞰する能力など、1年でそうそう簡単に身につくものではありません。

この課題は先10年、20年単位での目標になると思います。

では、実際に2019年を漢字で表すと、私の場合「先」という漢字が最もしっくり来ると思いました。

2019年は社会的にも個人的にも、いろいろなことがありました。
特に社会的には、暗い方では老後2,000万円問題、明るい方では令和への改元によって新しい時代がスタートするなど、否が応でも「先」のことを考えざるを得ない年だったのではないかと思います。

平成は約30年続きました。30年以上続いていたことが終わる、というのは、物事を数十年単位で考える良い機会だったなと思います。

平成が始まった1989年は、私はまだ4歳。ほぼ記憶がありません。そして今から30年後の2049年と言えば64歳。前述の「老後2,000万円問題」の当事者になっている頃です。

日本人が初めて味わった、明るい祝賀ムードの中での「改元」という体験は、私にとっても強いインパクトのあるものでした。

「平成」と「刹那主義」

その長きにわたる間を、言いようのない閉塞感や停滞感に覆われていた平成という一時代が終わりました。最後の数年でようやく経済は持ち直しましたが、それまでの世の中のムードは「先のことなど考えられない」と言った感じだったと記憶しています。

実際、平成という時代の中の、特に私が10代から20代中盤の頃は不景気で底なしのデフレ、現在では想像がつかないほどの就職難で、終身雇用と年功序列を前提とした雇用慣習も大きく見直されました。

これらの大胆な変革は、特に当時の中高年層(私の両親の世代)にとっては非常に重くのしかかり、ただただ暗く重たい出来事として捉えられていると思います。

ただ、今思えば当時まだ若かった私にとっては、悪いことばかりではなかったかなと思います。

若い頃はとにかく「正社員」として就職できただけでもありがたく、給料が安いことには一言も文句など言えませんでした。リーマンショックや東日本大震災で日本経済が壊滅的打撃を受けることもありました。当時は給与カット、ボーナスカットも味わいました。しかし一方で、長引くデフレのおかげ(?)で、給料が上がらない代わりにモノの値段も上がらないどころか、むしろ下がる一方だったため、なんとか生きて来ることができました。

もう一つの雇用慣習の見直しですが、確かに終身雇用を前提としたキャリア形成をしてきた中高年層が突如勤め先が倒産したり、解雇されたりするのはキツイでしょう。

しかし、私達の世代は社会に出た時、すでに転職市場はけっこうな規模になっており、新卒で入った会社を数年で退職するのは珍しいことではなくなりつつありました。なので、就職した時から「終身雇用を前提としないキャリア形成」を意識することができました。

ベンチャー企業の勃興やフリーランスという働き方の一般化など、そのあたりの「会社から自立した生き方」を牽引し、積極的に示してきたのは、他でもない私より数年上の世代の、いわゆる「ロスジェネ世代」であることも見逃せません。何かと苦労が語られることが多い「ロスジェネ世代」ですが、これは数少ないプラスの側面かもしれません。

よく、昭和一桁生まれの人たちは「戦争は非常事態ではなく物心ついたときからずっと続いていた『常時』の状態であって、1945年まで世の中に『戦後』という概念すらなかった」と聞きますが、私や私より少し上の、いわゆるミレニアル世代にとっては、この「戦争」がそのまま「不況」に置き換わります。

正直私も、「平成大不況」と聞いても当時はピンと来ませんでした。なぜなら、物心ついたときから日本はずっと不況で、「好況」がどんな状況かを知らなかったので、大人になってからもしばらくは「株価や土地、モノの値段は下がるのが当たり前」と疑いもしていませんでした。

ただ、こうした状況がすごく辛かったかと聞かれればそういうわけでもなく、恵まれない経済状況の下でもそれなりに楽しく暮らして来たと思います。

仕事に関しても、長引く不況による雇用の流動化によって、「最初に入った会社を辞めたら人生おしまい」「最初に入った会社で出世競争に負けたら死ぬまで敗北感を味わう」みたいな時代でもなくなりました。

新卒の就活の時も、当初は就活を随分大げさなものと考えすぎてしんどくなっていたのですが、「向こう3年~5年くらい勤める会社を探すつもりでやれば良いんだ」と思えばすごく気持ちも楽になりましたし、実際に今の時代、20歳そこそこの若者を65歳の定年まで面倒を見られる会社の方が珍しくなっているかもしれません。

同時に、私にとってこの「平成」という時代は、非常に刹那主義的な時代だったとも思っています。「先のことを考える」と言ったって、せいぜい3年や5年先のこと。

順調に景気が拡大・成長している時代とは違い、常に「この先どうなるかわからない」という気持ち、もっと厳密に言うと「恐らくこの先、今より世の中の状況は悪くなっている」という漠然とした思いを抱きながら、その瞬間その瞬間をなんとか生き抜いて来たのが「平成」という時代だったのではないかと、今、振り返っています。

改元は「先」を考えるきっかけに

そんな風にして、人生の大部分を過ごしてきた「平成」という時代が終わりました。そして昨年5月から、いよいよ「令和」という新しい時代が始まりました。

日本全国、様々な思いでこの日を迎えた人がいるかと思います。
私は本当に幸いにして、経済的にも精神的にも困窮することなく、概ね明るい気持ちでこの改元の日を迎えることができました。

そして、私にとっては30年という単位で時代を振り返ったり、先のことを考えたりする初めての機会だったかもしれません。

具体的には「今が楽しければ何でも良い」という漠然とした思いから、「今も未来も楽しくいたい」という気持ちへの変化があったと思います。

それは「未来の楽しみのために今は我慢」というネガティブなものでは決してなく、常に「今」が頂点となるべく全力投球、というよりも、この先もずっと、緩やかながらにも上り坂でい続けられるよう、力の掛け方をコントロールするような感覚に近いでしょうか。

こうした心境の変化は、仕事の仕方、遊び方、人付き合い等に形となって現れた、そんな1年だったなと振り返ります。

2020年のテーマとなる漢字は…

いよいよ始まった2020年、今年のテーマを漢字一文字で表すとしたら

「明」

という漢字を意識して行きたいと考えています。

「明」と見ると、真っ先に「明るい」という形容詞が思い浮かぶと思います。「明るい」という単語には、確かに色味や性格が「明るい」という意味もありますが、ある分野に関して詳しいことや造詣が深いことを「明るい」ということもあります。

ちょうど英語でも「Bright」という単語には「色味が明るい」という意味の他に「聡明」「賢い」のような意味もあります。

やはり、暗く先行きが見えない状況下でも、知恵や考える力があれば同じ景色でも明るく見え、先に進むべき道を適切に選び取ることができる、という法則は、語圏も超えて万国共通の真理なのかもしれません。

表情や心持ちを明るく保つことはもちろんですが、今年はそんな「明るさ」を手に入れられるような年にして行きたいと思います。

また、仕事に関しても、現在の会社では部署の立ち上げからやって来たこともあり、これまでは「何でもこなす」ことが求められてきましたし、実際そこにやりがいも感じて来ました。

ただ、そろそろそういったフェーズは乗り越えて、「自分はこれに関して詳しい、専門的なことまでよく知っている」と、堂々と言えるような領域をしっかり確立して行きたいと思います。

2020年は東京オリンピックの開催もあり、社会的に様々なことが盛り上がりを見せる1年になるかと思います。同時に、東京オリンピックが決まった2013年から今に至るまで、私たちにとっての「未来」は、ひとまず2020年でストップしてしまっているかのような世相も散見されています。

日本も、自分の日々の生活も、政治・経済・社会も、科学技術も、すべて2020年が終わっても未来にずっと続いて行くものです。

2013年から続いてきた「ひとまず先の未来」である2020年。この夏のオリンピックが終わってからが、「令和」時代をどんな心持ちで過ごせるかを左右する時期になるかもしれません。

そんな2020年、読者の皆さんにとっても素敵な毎日になりますよう、願っております。本年もよろしくお願いします。